
適切な発注が業績に直結
結果を数値で示す需給在庫管理のプロの仕事
サプライチェーン部
Green Beansで取り扱う商品の発注と在庫管理を担当するサプライチェーン部の需給在庫管理チームは、最先端技術を駆使して最適な発注を行い、在庫日数の短縮を実現している。このチームの需給在庫管理マネージャーであるT.Nさんに、その仕事についてお話を聞いた。
Green Beansの在庫コントロール
その仕組み作りから着手
初めは外資系のサプライチェーンに就職し、ファーストフードチェーンを担当。各物流センター向け商品の発注、全国各店舗への配分調整、またコスト削減を意識した物流ネットワークの構築や預かり在庫の運用などを行っていました。2社目は外資系の卸売業で商品部内のサプライチェーン担当として、外部倉庫向け商品の発注と取引先と製造数の調整、サードパーティとの調整などを経験しました。イオンネクストはその後、2022年にエージェントから紹介を受けて転職してきました。
着任当初、イオンネクストのネット専用スーパー「Green Beans」(グリーンビーンズ)のサービス開始に向けて、在庫コントロールの仕組み作りから取り組みました。Green Beansの大型物流拠点であるCFC(顧客フルフィルメントセンター)には、イギリスのOcado社のOSP(Ocado Smart Platform)が導入されており、注文受付から在庫管理、顧客配送までの一連のプロセスを担っています。このシステムを活用することで、商品の在庫期間を大幅に短縮することが可能です。
実店舗では棚を埋めるために発注を行いますが、ネット販売では在庫は少ないほど良いのです。ネット専用スーパーだからこそ、適切な在庫量を維持する必要があります。サービス開始前には、OSPとイオンの仕組みの不整合を解消する必要があり、その仕組みを構築して適切な商品発注を行えるようにしました。

発注担当とデータ分析担当
それぞれの働きが重なり業績貢献
私たちの需給在庫管理チームは現在7名で、在庫管理・発注業務とデータ分析を主に担当しています。チームはデマンドプランナー5名とアナリスト2名で構成され、デマンドプランナーは商品部のバイヤーと連携して発注業務を行います。現在、品揃えしている3万点以上のアイテムの約6割は、OSPの「RPO(Recommended Purchase Order)」機能を利用して発注しています。RPOは、さまざまなデータを基に取引先に発注する商品の数量を精度高く算出する機能です。これにより、平均在庫日数を低く保つことができ、廃棄率も業界平均より低い水準に改善しました。また、発注担当者には適切な業務量を設定し、仕入れ先との調整や商品の専門性を高めることを目指しています。
RPOについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
https://www.wantedly.com/companies/company_5831950/post_articles/944708
アナリストは、事業に必要なデータを社内で活用できる状態にし、分析を行います。在庫回転数や廃棄率、受注可能数などの数値の推移を日々確認し、悪化している数値があれば原因を探り、解決のきっかけを見つけ出します。例えば、顧客欠品が生じた場合、その原因が仕入れ先の欠品なのか、CFC内の問題なのかを調査し、改善に繋げていきます。
当事者意識を持つ
結果にこだわって仕事をする
私たちの部署は、比較的自由な働き方ができる環境を整えています。業務に支障がない範囲で、休みを取るタイミングは基本的に自由で、他のメンバーと調整しながら決めることができます。週に1回、全員が出社する日は決まっていますが、それ以外の日は在宅勤務を選ぶことが可能です。私たちの部署では、結果が数字で明確に表れるため、良い成果を出すために意欲的に取り組み、楽しみながら仕事をしています。将来、私たちと一緒に働く方には、このような当事者意識を持ち、企業文化に共感していただけると嬉しいです。メンバーは全員頼りになるので、何でも気軽に質問してください。
今後特に注力したいのは、システム連携の流れを改良し、RPOの発注機能をフル活用できる環境を構築することです。既に集まっている実績を活用し、商品別日別の需要予測という難解な分野に取り組んでいきたいと考えています。また、現時点で他部門が行っている業務の中で、需給在庫管理が担当することでより効率的になる部分があるため、今後は業務範囲を広げることも検討しています。
※本ページに掲出の内容は取材当時のものです。

Profile
HAVIサプライチェーン・ソリューションズ・ジャパン合同会社、メトロキャッシュアンドキャリージャパン株式会社を経て、2022年より現職。一貫してサプライチェーンに携わる。
サプライチェーン部 T.N
